豚がブーブー鳴くのに近い愚行

5月革命について調べるはずが漂流しています。

純粋なる死刑の情景

死刑にしなければならない人間がいるという。

秩序を守る側からすれば、それもわからないことはない。

 

だが私たちは皆、ある意味ではすでに罪人である。

私たちは正と誤の間、愛と憎しみの間、行動と非行動の間で揺れている。

そして生を選ぶのは、それは生を信じるからだ。

誤りを選ばないのは、その結果(死刑)が怖いからではない。

 

だが人は人を殺す。殺すことしかないと思って、殺す。

憎しみによって殺す。

怒りによって殺す。

愛によって殺す。

そこには救われない魂がある。

 

罪人を殺しても、罪はなくならない。

罪をつぐなうことを教えないから、罪を恐れなくなる。

罪を恐れなくなる先に、死刑がある。

死刑は殺人を正当化する。

殺人を正当化された世界で殺人を犯し、殺した人の数によって死刑を宣告される。

 

死刑のある世界は死刑に処されている。